就活セクハラ、「インターン」「リクルーター」で多発(日経新聞)
就職活動におけるセクハラ問題の深刻さは、未来を担う若者たちの夢や希望を損なう危険性があります。特に、男性の被害が女性より高いという結果は、従来のセクハラ対策が不十分であることを示しています。企業は、性別に関わらず全ての学生を守るために、包括的なハラスメント防止策を早急に整備しなければなりません。また、被害を受けた学生が安心して相談できる体制の構築も急務です。今回は上記の"就活セクハラ、「インターン」「リクルーター」で多発"という記事を受けて、ハラスメント対策アドバイザーの観点から解説をします。
就活でセクハラが起こりやすい背景
就職活動では、学生が企業の採用担当者やリクルーターと直接接触する機会が多く、上下関係が明確ではない状況が続くため、権力関係が曖昧になりやすいです。このため、学生は「選考に不利になるかもしれない」と思い、セクハラを受けても声を上げづらい状況に置かれます。さらに、インターンシップやリクルーターとの食事など、カジュアルな場面が多く、境界が曖昧になることで、セクハラが起こりやすくなります。
男子学生のうち32.4%がセクハラを受けたと回答しているが、面接やリクルーターとの食事中、どのような発言がセクハラと見做される可能性があるか
面接やリクルーターとの食事中にセクハラと見なされる可能性のある発言例:
- 「君は女の子みたいに綺麗だね」といった外見に関する性的なコメント。
- 「どんな女性が好みなの?」といった個人的な恋愛に関する質問。
- 「男ならこれくらいのことはできるだろう」といった性別に基づく期待や固定観念の押し付け
- 「君みたいにハンサムな人は女性社員にモテるだろうね。」
- 「こんな体格のいい君なら、女性社員も安心だね。」
- 「彼女はいるの?夜のデートはどう?」といった性的な含みのある質問。
なぜ女子学生のセクハラを受けた割合よりも男子学生が受けた割合の方が高いのか
男子学生が女子学生よりも高い割合でセクハラを受けている理由の一つに、男性へのセクハラが見過ごされやすい文化的背景があるのではないかと思います。企業のセクハラ防止策は主に女性を対象としたものが多く、男性への対策が十分でないため、結果的に男性が不適切な発言や行動を受ける頻度が高くなっている可能性があります。また、男性は被害を受けても「男性らしくない」と思われることを恐れて報告しづらいという社会的プレッシャーも一因です。
全国の従業員30人以上の企業の3割のうち、64%がパワハラがあったと回答
全国の従業員30人以上の企業の3割のうち64%がパワハラがあったと回答していることは非常に深刻な問題です。これほど多くの企業でパワハラが発生していることは、労働環境の質を大きく損ない、社員の精神的・肉体的健康に悪影響を与える恐れがあります。企業は、パワハラ防止のための明確なポリシーや研修を導入し、管理職を含む全従業員に対する意識改革を進める必要があります。また、被害者が安心して相談できる窓口やサポート体制を整えることも急務です。
カスハラは医療福祉、宿泊業、飲食サービス業で発生する割合が高いというデータがあるが、その具体例
医療福祉
- 患者やその家族から「医者のくせにこんな簡単なこともできないのか」といった人格否定の発言。
- 長時間待たされたことで「こんな病院、二度と来ない」と大声での罵声や暴言。
宿泊業
- 宿泊客から「こんなサービスでこの料金を取るのか」といった過度な料金交渉やクレーム。
- チェックイン時に「お前の対応が遅いせいで時間が無駄になった」と大声での非難。
飲食サービス業
- 客から「こんなまずい料理を出すな」といった料理の味に関する過度な批判や侮辱。
- 店員が忙しい状況でも「おい、いつまで待たせるんだ」といった執拗な催促や怒鳴り声。
従業員を理不尽なクレームから守る措置を講じることは、従業員満足度を向上させ、収益を改善する効果があると見込めます。また、現在厚生労働省は、カスハラ対策を事業者の義務とするかを検討中です。
日本社会において、さまざまな立場のハラスメントに対する理解が深まっているのは良いことですが、まだまだ改善するべきポイントは山積です。
これからも、「ハラスメントのない社会を実現する」というミッションのため、頑張っていきたいと思います。
